児童家庭支援センター高知みその

心と体の健康をサポートする活動

児童家庭支援センター高知みその

2020年10月1日 活動報告 0

内容・資金の使い道・時期・回数・費用内訳等

第1回目資金活用(20万円×2センター)
【内容】
児童家庭支援センター高知ふれんどと高知みそのが協働して取り組みました。
学校に配置されているスクールソーシャルワーカー(SSW)に協力していただき、下記の内容で支援を行いました。
① 各SSWが訪問している被虐待、困窮、不登校等の家庭へ食の支援を行いました。
② 朝食を食べられずに登校している子どもがいるとの情報を得て、対応する学校に対して、ロングライフパンを提供しました。教員が必要な状況を把握した際に、いつでも子どもが食べることができるように支援を行いました。
③ 夏休みの工作をSSWと一緒に作成するための工作キットを提供。(工作の宿題ができずに登校日に学校に行けない子どもがいるとの情報あり)

【資金の使い道】
食のパッケージ(レトルト食品、お菓子の詰め合わせ、ゼリー等)、お弁当、お米、ロングライフパン、ミルク、おしりふき、マスク、工作キット

【時期】
2020年7月~8月

【回数】
24回
【費用内訳】
品   物 金 額
お弁当(56個) 32,800
お米(300㎏)、レトルト食品(240個)、お菓子(120組)、ミルク(10個)、カロリーメイト、ゼリー、おしりふき(10個)、マスク(30枚)
323,890
ロングライフパン(111個) 14,205
夏休み工作キット(7個) 10,730
文具代 17,385
手数料 990
合計 400,000

第2回目資金活用(20万円×2センター)

【内容】
児童家庭支援センター高知ふれんどと高知みそのが協働して取り組みました。
① 高知市母子保健課と南国市母子保健課に協力をお願いし、保健師が関わっている家庭のうち、困窮、ネグレクト家庭等に必要な物資を届けてもらった。
高知市:44家庭  南国市:105家庭
② 第一回目プロジェクトで支援した高知市SSWの支援家庭や学校に継続してお弁当とロングライフパンを提供、現在も継続中。

【資金の使い道】
食のパッケージ(レトルト食品、缶詰、パン、お菓子の詰め合わせ)、お弁当、お米、ロングライフパン、ミルク、ベビーフード、おしりふき、生理用ナプキン

【時期】
2020年9月~10月

【回数】
各家庭に訪問しお渡しする。 150回

【費用内訳】
 紙おむつ(26,400円)、おしりふき(42個:5,700円)、ベビーフード(9,064円)、
食パック(120セット:240,000円)、お菓子パック(286,00円)、消毒液(877円)
お弁当(40個:24,000円)絵本・おもちゃ(4,459円)、お米(210㎏:60,900円)
※その他(歯ブラシ、靴、文具、ナプキン等)は、他からの寄付金を使用しました。

活動の様子

◎1回目
【実施の流れ】
 困窮している子どもの元に届けられる方法を模索して、様々な関係機関(子ども食堂、社協、教育委員会、要対協等)に相談に行きました。結果、今回は学校に配置されているスクールソーシャルワーカー(SSW)に協力していただき、各家庭を訪問する際に、必要な物品を直接、届ける方法を実施しました。

【運営にあたっての思いや課題】
 乳児院や児童養護施設に入所している子ども達は、衣食住は満たされており、その意味では安心して生活している。しかし、入所までは到らないが厳しい家庭環境の中で暮らしている子どもたちが存在する。状況が把握されているのに支援が十分に届かない子どもたちに、少しでも笑顔になってもらえる支援に繋げたい、そして、親でなくても気にかけている大人たちが居ることを知って欲しいと思う。
様々な立場の人たちが何とかしたいと支援をしているにもかかわらず、困窮状況にいる子どもたちを助けることができない現状にジレンマを感じるが、「出来ることを出来るところから」を合言葉に取り組んでいる。

【事例】
① コロナでパート収入が減った一人親家庭。
 お米、お菓子、パンや長期間保存できるレトルト食品がありがたいとの要望があり、提供する。また夏休み期間中、保護者不在の日中に子どもにお弁当を持っていくことで、子どもの食が確保され、夏休み中の様子を見守ることができた。

② 看護師をしているひとり親家庭
 コロナの関係で多忙となり昼食の準備ができず困っているという話があり、お弁当の利用を案内した。さらに夜勤の日は、日常的に子どもがカップラーメンで済ませているという事情が話され、夜勤の日の夕食にもお弁当をお届けできた。

③ 虐待ケース・貧困世帯
 母親から「家計がきつく夏休みは給食もないので、朝昼ともに食事の準備できないから困っている」と話を聞く。食の緊急プロジェクトの話を紹介し、お米、レトルト食品、ロングライフパン等を届けると、「麺類ばかり食べていたので、今日は久しぶりにご飯が食べれる」との言葉が聞かれた。お菓子、キャラクターのふりかけを兄弟で喜びながら取り合う姿が見られた。夏休み中の見守りとともに食の確保ができた。

④ ひとり親家庭、子どもは不登校
 自宅に引きこもっている状態で食事がとれているのかも気がかりな世帯。子どもと一緒に自転車で食のプロジェクトのお弁当を提携店に取りに行き、食べながら2学期からの過ごし方の計画ができた。今後も継続してお弁当を届けながら子どもの見守りが出来たら有難い。

⑤ コロナで父親の収入激減、母親は精神疾患
 両親、子ども二人の4人家族。父親の仕事がコロナで減ってしまい、また母親の精神疾患も不安定。お米とレトルト食品を持って行ったところ、母親がわざわざ届けてくれたことに対する申し訳ない気持ちと感謝の気持ちが入り混じった表情をしていた。もともと父親が経済面で人の助けなど得たくないという気持ちの家庭だったが、子ども二人共々、外に出て待ってくれていて、中を見て、特にキャラクターのふりかけを子どもたちが喜んでいた。

⑥ 精神疾患の母親とふたり暮らしの高校生
 経済的困窮のうえ母親の精神的不安定があり、アルバイトのお金で生活を支えている。電気やガスが止められた経験もあるとのこと。食べるものがないとの相談があり、食の支援を3回行う。現在、入所に向けて児童相談所に相談中。

【今後の支援内容】
①高知市母子支援の保健師と連携を行い、保健師が訪問する際に、必要な物品(ミルク、離乳食、おむつ等)の支援を行う。
②高知市に隣接する南国市の母子支援の保健師と連携して、高知市と同様の支援を開始する。

【活動を通じて】
①一時的な支援にならないためにどうすればいいのか考えさせられます。このプロジェクトが終了しても継続するために資金を調達しなければと模索しています。今回の活動に賛同してくれて、高知の企業が寄付してくれましたが、継続するためにはさらなる資金が必要だと感じています。

②活動を通して、支援者同士が深く繫がれました。お互いの仕事内容を理解でき、協働して支援することが以前にも増してできるようになりました。困難な状況下にあっても、子どもたちが笑顔になる瞬間を少しでも多くしてあげたいとの思いを共有できました。

◎2回目
【実施の流れ】
 高知市母子保健課、南国市母子保健課にプロジェクトの活動説明と協力をお願いし、検討の結果、協力体制を取っていただき、困窮家庭への支援に繋がることができました。
保健師の介在により、地域の各子育て家庭の実情を把握したうえで、各々に必要な支援を行うことができました。

【運営にあたっての思いや課題】
 このプロジェクトのおかげで、多くの支援を行うことができ、支援者同士が深く繫がり合えたことに感謝申し上げます。
保健師がかかわっている家庭は、困窮家庭、ネグレクトの家庭が多く、常に厳しい状況であるため、継続した支援が必要であると感じました。特に就園していない乳幼児のいる家庭は、社会とのつながりが薄く、孤独になりがちです。困った時に相談できる場所、人としっかりつながっていけるように今後もサポートしていきたいと思います。さらに、保健師との協働によって、私たちに出来ることを模索していきたいと思います。

【今後の支援内容】
 劣悪な環境にあり支援の必要な子どもたちの多さに今更ながら驚かされます。親の状況をもろに受けて生きていくしかない子どもたちに、社会のあたたかい支援、大人の存在、相談できる場があることを感じてもらえるように、活動を継続してまいります。
子ども支援のために、独自に寄付や助成金の取得に向けて活動を行ってまいりますが、今後とも、子どもの食緊急支援プロジェクトの資金援助を継続して支援していただけますよう、よろしくお願いいたします。

※ 未だ各家庭への配布が終わっていませんので、事例については最終配布後(10月末)にご報告させていただきます。


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